PC-98にFreeBSD(98)をインストールする

今回入れたバージョンは4.9-RELEASEです。
とりあえず5.x-RELEASEを入れてみて、どうしてもダメなときに4.9-RELEASEを入れても良いでしょう。


領域確保

まず、MS-DOSからFDISKでFreeBSD(98)用の領域を作る。
今回は約1GBの領域を確保しました。
200MB程度でもインストールできると思いますが、最低このくらいはあった方がいいでしょう。
その他色々入れたいときは3GB以上あった方がいいかも。


ファイルのダウンロード

インストールに必要なファイルをftpからダウンロードします。
ftp?.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD-PC98/4.9-RELEASE/dists/ (?は数字)から今回は次のファイルをダウンロードしました。
ダウンロード先はFAT(現在あるMS-DOSの領域)です。

  98bin     
  98readme  
  98src     
  bin       
  compat22  
  compat3x  
  compat4x  
  crypto    
  doc       
  floppy98  
  games     
  info      
  manpages  
  src       
  tools98   

最低でも、bin, 98binがなくてはなりません。


インストール開始

あとは、98readmeディレクトリにあるInstall98.txtを読みながらインストールを進めていきましょう。

インストールディスクを作り、インストーラを起動します。
始めに、「Kernel Configuration Menu」が出てくるので、とりあえず「Start kernel configulaton in Full-screen visual mode」を選択。
で、不要なデバイスを削除。(今回はSCSI関連とNetwork関連、PC-cardを消しました)

インストールは「標準」を選択。
「HD起動メニューの選択」があるので、起動メニュー(PC-98を起動して、メモリチェックが終わった後に出るやつ) を変えたくない場合は「無視」を選択。


パーティションの割り当て

おそらく、インストールで最初に悩むのがパーティションの割り当てだと思います。
「ディスクラベルエディタ」で"A"を押して、自動的に分けると以下のようになりました。

  /        128MB  
  swap     178MB  
  /var     256MB  
  /tmp     256MB  
  /usr     139MB  

明らかに /usr が少ないです。
実際、このまま全てのファイルをインストールしようとしたら途中でディスクがいっぱいになってしまいました。
と言うことで"C"を押して、手動でパーティションを割り当ててやります。
/ はヘルプによると最低20Mは必要らしいです。
で、上の自動的に割り当てられたものを考慮して 96MB に。
swap は搭載メモリの2倍が理想的のようなのでこのまま。
/var は色々なログ等が保存される所なので、とりあえずメモリと同じ 96MB。
もし、ネットワークサーバにしたい場合などは /var はもっと増やすべきでしょう。
/tmp は一時的に使うもの。よく分からないけど、そんなに必要を感じないから 48MB に。
/usr を残りの 540MB としました。


インストール終了

パーティションの割り当てが終わったら、配布ファイルを選びます。
配布ファイルは上でダウンロードしたもの、bin, 98bin, compat22, compat3x, compat4x, crypto, doc, games, info, man, 98src, src を選びます。
98src, src は sys だけを選択しておきます。(ディスクの節約のため)
後はファイルがコピーされていくのを待つだけです。
「おめでとうございます! 〜」というメッセージが表示されたら無事インストール完了。おめでとうございます。


初期設定

「標準」でインストールした場合、この後設定を色々尋ねられてきます。
とりあえず、分からなかったらカーソルが標準にある方(大抵はNo)を選べば大丈夫だと思います。
ただ、いくつか重要なものがあるのでそれはきちんと設定してやりましょう。

まずは「イーサネットまたはSLIP/PPPネットワークデバイスの設定を行いますか?」という設定です。
ADSL(に限らず)でインターネットをしたいので、ここでインターフェースの設定をしておきます。
Yesを選ぶと、現在のパソコンに付いているネットワークデバイス一覧が表示されると思います。
うちのRa40のLANインターフェースはIntelのものなので「fxp0」を選びます。
次に「IPv6〜」と聞かれるので、とりあえずNoを選びます。
「DHCP〜」と聞かれるので、(よく分からなければ)Noを選択。
すると「ネットワークの設定」という画面になります。
ここで「ホスト:」という欄に自分のパソコンの名前を(適当に)入れます。
"foo.bar.com"のような形と書いてありますが、この形にこだわらなくても良いようです。
「インターフェースfxo0の設定」の「IPv4アドレス:」の所にLANインターフェースのアドレスを入れます。
例えば、フレッツADSLのモデムMN2を使っている場合、MN2のIPアドレスがデフォルトでは"192.168.1.1"なので、 それにつながっていると言うことで"192.168.1.2"を入力します。
これでOKです。

いくつか進むと「コンソールの機能をカスタマイズしますか?」と聞かれます。
ここでYesを選びます。
すると、「キーマップ」と「スクリーンセーバ」の項目があるので「キーマップ」を選択。
PC-98x1キーマップ を選びます。
「スクリーンセーバ」は好きなものを選びましょう。(個人的には「炎」が好き)

次に「タイムゾーンの設定を今行いますか?」と聞かれるのでYesを選択。
「CMOSクロックを〜」でNoを選択。
「地域」をアジア。「国」をJapan。「省略形JSTで〜」をYesでOKです。

「このマシンに non-USBマウス が接続されていますか?」と聞かれるのでYesを選択。
「Type」を自動。「Port」をBusMouse。「Flags」を "-3" にします。
で、「Enable」を選択して、マウスを動かしてみましょう。
動いたらYesを選択して終了。

「システムにユーザ・アカウントの初期設定を行いますか?」と聞かれるのでYesを選択。
ここで自分のアカウントを作っておきましょう。
「ログインID:」と「パスワード:」と「フルネーム:」を任意に入力します。
「メンバグループ」は su コマンドでrootになれるように "wheel" と入力します。
あと、「ログインシェル」は "/bin/tcsh" にしておくと便利です。(好みによりますが)

最後にシステム管理者のパスワードを設定して完了です。
フロッピーディスクを抜いてリブートしましょう。


最後に

気のせいかもしれませんが、「HD起動メニューの選択」を無視にした(と思う)のに起動メニューが書き変わってしまいました。
まぁ、実害はないので気にしませんが。

インストール後に df コマンドでディスク容量を見たら、540MBの /usr の使用量がすでに50%に達していました。



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