ソフトウェアのインストール

FreeBSDには、packageという形でたくさんのアプリケーションが提供されています。
さらにソースからインストールするportsでは、何千ものソフトウェアがあります。
packageを使うにはインターネットに接続した状態でプロンプトから "/stand/sysinstall" と入力して インストーラを起動し、「設定」から「パッケージ」を選べば一覧が出てきます。


パッケージの入手方法

パッケージの入手方法として、sysinstallからメニュー形式で入手する方法があります。
確かにこの方法は慣れていない人にはとても便利ですが、少しだけ問題もあります。
それは、「最新のソフトウェアがインストールできない」ということです。

sysinstallから入手できるパッケージは、現在あなたが使っているFreeBSDがリリースされた時点でビルドされたパッケージです。
これでは、最新のパッケージをインストールすることが出来ません。

そこで、pkg_addコマンドを使って入手する方法を紹介します。
pkg_addコマンドを使って、stable版のパッケージをインストールすることにします。
注意:stable版のパッケージは、FreeBSD stable用のパッケージであることを覚えておいて下さい。FreeBSD RELEASE版ではOSのバージョン違いでうまく動かないかも知れません。(同じメジャーバージョンなら、可能性は低いと思いますが)

まずは環境変数PACKAGESITEに、近いftpサイトを設定します。
.chsrc等に設定しましょう。→シェルの設定
FreeBSD 4.xを使っているなら、ftp://ftp.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/i386/packages-4-stable/Latest/ という感じに指定しましょう。
Latestディレクトリを指定しておくと、パッケージインストール時にバージョン番号まで書かなくて良いので便利です。

あとは、pkg_add -r パッケージ名 でstable用にビルドされた最新のパッケージをインストールすることが出来ます。
-r オプションで、インターネットから取得するという意味です。

どんなパッケージがあるかは、FreeBSD Portsのページを見ると分かります。
そのページは最新のPortsのリストなので、特定のバージョンのFreeBSDに対応するpackageを調べたい場合は、ftpコマンドで実際にftpサイトへログインして、確認して下さい。
(もっと効率の良い方法があったら教えて下さい)

ftpコマンドでの確認は以下のような感じです。

$ ftp ftp://ftp2.jp.freebsd.org/

### (中略) ###

200 Type set to I
250 CWD command successful
ftp> cd pub/FreeBSD/ports/i386/packages-4-stable

250 CWD command successful
ftp> ls www/ja-[TAB]
補足:[TAB]はTABキーを押すということ(補完機能を利用)
ja-another-htmllint-20040725.tgz    ja-tdiary-2.0.2_1.tgz
ja-chimera-1.70p1.tgz               ja-trac-0.9.3.tgz
ja-hns-2.10.3.tgz                   ja-w3-2.2.26.tgz
ja-lynx-2.8.4.rel1.tgz              ja-w3m-0.5.1_3.tgz
ja-lynx-2.8.5.dev7.tgz              ja-w3m-img-0.5.1_3.tgz
ja-mozilla-jlp-1.7.12_1,1.tgz       ja-webalizer-2.1.10_6.tgz
ja-namazu2-2.0.14.tgz               ja-weblint97-0.12_1.tgz
ja-navi2ch-emacs20-1.7.5_2,1.tgz    ja-zope-ejSplitter-0.5.0.tgz
ja-navi2ch-emacs21-1.7.5_2,1.tgz    ja-zope-jaMailHost-0.3.3.tgz

ftp> exit

221 Goodbye.
$ pkg_add -r ja-w3m-img

パッケージをインストールするときの注意点として、パッケージ間の依存関係があります。
同じ時期にビルドされたパッケージなら全く問題ないですが、違う時期にビルドされたパッケージをインストールしようとすると、「これこれというソフトウェアのバージョンが違うよ」という感じの警告が出ます。
そんな場合は、ソースファイルからビルドするportsを大人しく使った方が確実です。
portsなら自分の環境に合ったバイナリを生成してくれます。

でも、自分のパソコンは非力でソースファイルからいちいちビルドしていられない!という方は、全部きれいさっぱり最新版に入れ替えるという方法もあります。
pkg_delete -a で、現在インストールされているパッケージを全て削除することが出来ます。
そうしたら、pkg_addコマンドで最新版をインストールしましょう。

pkg_delete -a で総入れ替えするよりも、portupgradeを使った方が簡単のようです。
portupgradeの使い方


お勧めパッケージ

個人的にお勧めパッケージを以下にリストアップします。
気になった物があれば、各自使い方を調べましょう。

細かいバージョンは書いてないので各自調べて下さい。

パッケージ名 説明
  • ja-w3m-img
  • ja-firefox
  • ja-mozilla
  • galeon
  • opera
ウェブブラウザ。どれかをお好みで。
w3mはテキストベースのブラウザ。あれば何かと便利。
  • mlterm
  • ja-kterm
ターミナルエミュレータ。Windowsでいうコマンドプロンプトのような物。
  • ja-man
  • ja-man-doc
  • ja-less+iso
日本語マニュアル。使うにはリストの物が全て必要。
  • ja-Canna
  • ja-cannadic
  • ja-kinput2-canna
日本語入力関係。
最近はAnthyが良さそう。
  • ja-elisa8x8
  • ja-ipa-ttfonts
  • ja-jisx0213-fonts
  • ja-k20fonts
  • ja-kaname12
  • ja-kanji18
  • ja-kanji26
  • ja-naga10
  • ja-shinonome
日本語フォント。
  • ja-ng-canna
  • ja-emcws
エディタ。Ngはemacs風で軽くて結構好き。
emcwsはEmacsで日本語入力が出来るもの(のはず)。
  • afterstep
  • fvwm2-i18n
  • fluxbox
  • icewm
  • windowmaker
  • xfce
  • ja-gnome
  • ja-kde-i18n
ウィンドウマネージャ。色々ありすぎるのでお好みで。
個人的にはfvwm系が好き。
マシンパワーがあるならKDEやGNOMEを使うべし。
  • ja-nethack
とりあえずゲームも。
  • ja-a2ps
  • ja-dvi2ps
  • ja-ghostscript-gnu-jpnfont
  • ja-teTeX
  • ja-tgif
  • gv
TeX関係(といって良いのかな?)。
  • cvsup-without-gui
  • ja-samba
  • webmin
cvsupはシステムを更新したいときに使用。
Sambaは別のWindowsマシンとファイルやプリンタ共有したいときに便利。
webminは各種システム設定がブラウザ上で行える。日本語表示も可能で便利。
  • ja-acroread7
  • ja-ls
  • ja-mtools
  • linux_base
  • ncftp
  • openoffice.org
  • portupgrade
他、色々。

参照:FreeBSD ハンドブック - アプリケーションのインストール - packages と ports


使い方

個々のパッケージの設定などをいくつか紹介しておきます。
ports/packagesの紹介へ。


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